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追跡2010:B-1グランプリ 四日市とんてき グルメが街救う? /愛知



 ◇B級で全国発信 活性化へ手軽な起爆剤
 B級グルメが今、熱い。地域の名産ではないがゆえに手軽に地域を全国に発信でき、活性化の起爆剤として注目されている。18日から神奈川県厚木市で開かれるB級グルメの最高峰「B-1グランプリ」には30万人もの来場者が見込まれる。だが、地域に由来しない料理で街おこしを図ることに冷めた市民も少なくない。なぜ、今、B級なのか--。「四日市とんてき」でB-1に初出場する三重県四日市市を訪れた。【大野友嘉子、谷口拓未】
 ■精つく肉料理
 分厚い豚肉のステーキにかけられた甘辛いソースの香り。食欲をそそる。口に入れた瞬間に広がるニンニクの風味。キャベツの千切りと飯が進む。三重県では喫茶店でも、とんてきが食べられる。
 とんてきの発祥は半世紀以上も前。四日市市内の中華料理店「まつもとの来来憲」で、コンビナート企業などで働く人たちに安くて精のつく肉料理を提供したのが始まりだ。
 同店2代目店長、橋本勝博さん(60)は「先代はとんてきを四日市市の名物にしようと作り方を気軽に教えていた」と話す。看板料理は次第に多くの店に広がり、70年代には四日市市民の隠れた人気メニューになった。
 ■象徴を探して
 機が熟すまでにさらに数十年かかった。仕掛け人は大学教授だ。05年、四日市大の小林慶太郎准教授(地方自治論)が市職員の研修に招かれた。研修中、市職員が四日市の印象を具体的に語れないのを知った。語るべきものがなかったのだ。
 「連想するのは『四日市ぜんそく』しかなかった。印象はゼロどころか、マイナスだ」と痛感した。市民が四日市を良く言わないのも気になった。「住民が誇りを持たない街に人は来ない。四日市の良さを住民にもっと知ってもらおう」
 小林准教授と市職員らは「新たな四日市」の象徴を探し、市内の遺跡や酒造りの現場などを訪ね歩いた。たどり着いたのが、市民がひそかに愛していたB級グルメだった。
 ■商店街の期待
 小林准教授は08年、業者と「四日市とんてき協会」を設立した。同年、とんてきを出す店を紹介した「とんてきまっぷ」を作成すると、すぐにさばけた。09年にはとんてきの弁当とおにぎりがコンビニエンスストアで販売され、とんてきソングもできた。今年は「とんてきふりかけ」「とんてきチップス」も売りに出された。
 商店街で靴屋を営む女性(70)が言う。「コンビナートが盛んだった時代は商店街もにぎわっていたよ。とんてきでにぎわいを取り戻せるか分からないけど、頭をひねっているのは伝わるよね」
 商店街は不況にあえぐ。「観光都市でもなく、名物もない。アピールできるのはとんてきしかないじゃないか」と「なごみ食堂」の藤原欣一(よしかず)店長(36)は話し、「とんてきを名物にして全国的に知られるようになれば活性化につながる」と期待する。たとえB級でも打って出なければ沈没するとの強迫観念に商店主たちはかられていた。
 ■作られた熱狂
 「全国に発信するほどのものとは思えないな」。市内の男性会社員(54)は“とんてきブーム”を冷ややかに見る。元々、関係者の努力で盛り上げてきた熱狂だけに、違和感を持つ市民が多いのも事実だ。市内で飲食店を営む男性(62)も「四日市ととんてきって何の関係もないじゃない」と無関心だ。
 B級グルメは必ずしも地域に根差していないとの批判にさらされる。だから、B級であるのだが、乗り越えなくてはならない壁だ。とんてきは、四日市を救えるだろうか。
 ◆愛知・岐阜の出場メニュー
 ◇3位に輝いた実績--各務原キムチ鍋=各務原市
 岐阜県各務原市の名産・各務原キムチを使った「各務原キムチ鍋」は第3回B-1グランプリで3位に輝いた実績を持つ。調理は同市の焼き肉店「大翔」が担当。優勝すると「殿堂入り」となって審査対象から外れるため、店長の吉田佳弘さん(52)は「優勝はもう少し後まで取っておき、今回はベスト3を目指します」と控えめに意気込む。
 各務原キムチは同市と韓国の春川(チュンチョン)市との姉妹都市提携をきっかけに05年に各務原商工会議所などが街おこしのために開発した。ニンジンと松の実を使うのが唯一のルール。キムチ鍋は、豚バラ肉や豆腐、ネギ、ニラなどを特製のキムチだれで煮込む。最初にキムチをごま油でよく炒めるのが秘訣(ひけつ)という。【山盛均】
 ◇五平餅がヒントに--奥美濃カレーひっちゃく棒=郡上市
 岐阜県郡上市の「奥美濃カレー」は出場4回目の常連。同市白鳥町の奥美濃カレー協同組合(滝下一徳理事長)が05年4月に商品化し、今回は五平餅をヒントに新開発した「奥美濃カレーひっちゃく棒」で挑戦する。
 奥美濃カレーは、肉は飛騨牛か奥美濃古地鶏、美濃健豚、魚は長良川のアユか渓流のイワナ、アマゴ、さらに地元産の野菜と田舎みそを使うのが条件。今回は市内6店舗の9人が参加し、棒状にしたご飯に豚肉を巻き、カレーで味付け。ひっちゃくは「たまたま」の意。酔ってひらめき、たまたま完成した。組合青年部の籏哲朗さん(33)は「おなかにたまるカレーのイメージを変えました。新しい棒状カレーを知ってほしい」とアピールする。【立松勝】
 ◇秘伝の調味料使用--めいほう鶏ちゃん=郡上市
 初出場の「めいほう鶏(けい)ちゃん」は、岐阜県郡上市明宝地区の家庭で代々受け継がれてきた“山里の味”。地域おこしのためにブランド化した一品だ。
 鶏肉と旬の野菜を鉄板で焼き、みそやしょうゆ、ニンニクなどで味付けするのが鶏ちゃん。郡上市商工会明宝支部の小池弘さん(62)らが07年9月に「めいほう鶏ちゃん研究会」を設立。現在は、地元の民宿や旅館、料理店など14軒で、それぞれ秘伝の調味料によるこだわりの味を提供している。
 小池さんは「今回は鶏肉とキャベツを郡上特産の豆みそで仕上げ、素材のうまみを崩さないシンプルな味で出品します」と話し、伝統の味を全国にPRする舞台を楽しみにしている。【立松勝】
 ◇ピリッと辛さ利き--わさびいなり=豊川市
 日本3大稲荷の一つ、豊川稲荷の門前町・愛知県豊川市からは、約200年の歴史を持つ名物の「いなり寿司(ずし)」が出場。昨年11月の「いなり寿司食べ比べ選手権」で優勝したピリッと辛さの利いた「わさびいなり」3個入り(300円)6000パックで晴れ舞台に挑む。
 昨年7月、いなり寿司を全国にアピールして、まちおこしにつなげようと市や観光協会、商工会議所、農協、いなり寿司店などが団結。「いなり寿司で豊川市をもりあげ隊」を結成した。
 笠原盛泰隊長は「初出場、初優勝を狙いたい」。わさびいなりの考案者で松屋支店の藤井雄大さん(31)は「江戸時代のB級グルメが、現代に通じるのかの挑戦。B-1の流れを変えたい」と意気込む。【丸林康樹】
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 ◆B-1グランプリ歴代優勝メニュー◆
 ◇第1回大会(06年2月・青森県八戸市)
 富士宮やきそば(静岡県富士宮市)
 ◇第2回大会(07年6月・静岡県富士宮市)
 富士宮やきそば(同)
 ◇第3回大会(08年11月・福岡県久留米市)
 厚木シロコロ・ホルモン(神奈川県厚木市)
 ◇第4回大会(09年9月・秋田県横手市)
 横手焼きそば(同)
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 ■ことば
 ◇B-1グランプリ
 全国各地のB級ご当地グルメの日本一を決める祭典。来場者が食べ比べ、気に入った料理に投票する。06年から毎年開催し今年5回目。秋田県横手市で開かれた昨年の大会には26万7000人が来場した。第1回大会に参加した団体などが「B級ご当地グルメでまちおこし団体連絡協議会」(通称・愛Bリーグ)を結成し、グランプリを主催している。

9月5日朝刊



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