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長期熟成牛肉 赤身のうまさ凝縮




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熟成庫で肉を確認する佐野佳治社長(右)と加藤完十郎総料理長=静岡県富士宮市の「さの萬」(写真:産経新聞)
【近ごろ都に流行るもの】

 日本で牛肉といえば、脂のサシ入り霜降り肉が「高級美味」とされてきたが、最近、赤身を寝かせた長期熟成肉が注目を集めている。ウリはヘルシーさだけではない。凝縮した赤身のうまさが食通を魅了しているという。(重松明子)

 静岡県富士宮市の精肉店「さの萬」。冠雪の富士山のすそ野から食肉トレンドを発信し、週末は客の3割が東京からという、知る人ぞ知る老舗である。3代目の佐野佳治社長(59)が3年前から取り組んでいるのが長期熟成のドライエイジングビーフだ。

 室温2度、湿度70%。15平方メートルほどの寒い熟成室に入ると、茶色い骨付き肉が白や緑のカビで覆われていた。「うわ~」と悲鳴をあげると、「牛肉を熟成させる特殊な菌。低温で繁殖するんです」と佐野社長が説明する。通常牛肉の熟成期間は約14日間だが、この室の肉は35~40日目が食べごろという。「菌と扇風機で肉表面の水分を乾燥させると、肉中央部の組織と結合する水分が増えてアミノ酸も増加。赤身でも柔らかく、うまみが凝縮するんです」。汚い外側の3割は捨てられ、キレイな内側のみが可食部となる。

 熟成させた国産ホルスタインを、社長自ら焼いてくれたレアステーキは切り口の見た目からしてみずみずしい。塩で一口ほおばる。…ナッツのような熟成香、ソフトな肉をかみしめると脂とは違う芳醇(ほうじゅん)な肉汁がジュワ~。「赤身の多いホルスタインは熟成効果が最も出やすい」と佐野社長。格付けの低い乳牛が銘柄牛をもしのぐ味わいに劇的変化。その手法が長期熟成なのである。

 佐野社長は試行錯誤の末に独自の手法を確立し、2年前にドライエイジングビーフを初出荷。国産ホルスタイン1キロ7千円、豪州産牛1キロ4500円で、フランス料理店や料亭など東京を中心に十数店に卸している。積極的な小売りはしていないが、「連日問い合わせがすごい。生産能力いっぱいなので熟成室を拡張しなければ」。今後は身近になりそうだ。

 「さの萬」を紹介してくれたザ・キャピトルホテル東急(千代田区)の加藤完十郎総料理長(58)は、ドライエイジングビーフと出合ったとき「豪州産がひざをたたくほどおいしい。熟成でこんなになっちゃうの」と驚いたそうだ。

 10月に新装開業した同ホテルの「オリガミ」では、その豪州産長期熟成肉がメーンのランチ、黒アンガスビーフコース(4851円)が人気だ。野趣ただよう赤身のうまみをにんにくピューレやワサビが品良く引き立て、伊豆直送の根菜類との相性も絶妙。低脂肪だから食後感も軽く、ダイエット中やお年寄りでもイケそう。

 「まだ日本では『同じ値段なら霜降り』の価値観が主流ですが、富裕層や食・健康への意識が高い方が集まるこのホテルだからこそ使える食材ですね。トロを食べ尽くした食通が『やっぱりマグロは赤身』と言うように、長期熟成によって赤身牛肉が徐々に浸透するのでは」と加藤総料理長。

 2年前、玉川田園調布に開店した「中勢以」は、初の長期熟成肉専門店。56日ほど熟成させた但馬牛の赤身肉をモモ100グラム1千円~などで小売りし、有名飲食店からの引き合いも多い。スタイリッシュな空間に深紅の肉が美しく並ぶ売り場は、「脂で価格が決まる霜降り至上主義に挑む」という同店の“闘牛場”である。

 長い時が価値と魅力を醸し出す熟成肉。かみしめるとふと、私もこんなふうに年を重ねたい…としみじみさせる円熟の味わいだ。



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